谷村新司さんと加山雄三さんが作った曲として後世に語り継がれる名曲の『サライ』。
24時間テレビ『愛は地球を救う』のテーマソングで有名な曲で誰しもが聞いたことのあるサライですが…
そもそも「サライ」ってどんな意味なんでしょうか?
サライの空もどこの空なのか意味深でますます謎が深まります。
24時間テレビで毎年聞く『サライ』の歌詞やその意味、誕生ヒストリーについても調査してみました。
そこで今回は、
- サライの意味って何?
- サライの空ってどこ?
- サライの歌詞の意味
についてお送りします。
サライの意味って何?
24時間テレビ「愛は地球を救う」のテーマソングで有名な曲の「サライ」。
サライってなんぞや?と検索されている方が多いようですね。
そもそも”サライ”の言葉の意味を調べたところ、24時間テレビのサイトでは「ふるさと、砂漠の中のオアシス」というニュアンスで使われているようです。
ただ”サライ”という言葉の本当の意味はペルシャ語に由来し、「宮殿、館、家」「隊商宿:キャラバンのための小さな宿」という言葉をさします。
24時間的「サライ」の意味
”サライ”の言葉の意味を調べたところ、24時間テレビのサイトではふるさと、砂漠の中のオアシスというニュアンスで使われています。
『サライ』は1992年の第15回24時間テレビの放送の際、歌手で俳優の加山雄三さんが作曲し、全国から寄せられたメッセージをもとに谷村新司さんが歌詞を担当して作られた歌です。
日本テレビによると、曲のテーマは「心のふるさと」であり、「サライ」という曲名はペルシア語「سرای」(サラーイ)から来ていて、直訳は「宿(または家)」。本曲には「砂漠の中のオアシス」という意味も込められている。「宿(または家)」や「砂漠の中のオアシス」が、曲のテーマ「心のふるさと」に近いから『サライ』という曲名になったと日本テレビは説明している。
サライの本当の意味
”サライ”という言葉の本当の意味はペルシャ語でこのような意味となります。
- 家、旅館、役所
- 隊商宿:キャラバンのための小さな宿
- 世間、世界
ペルシャ語の sara’i サラーイ は「家、旅館、役所」の意味で、比喩的に「世間、世界」の意味にもなります。
基本形は sara サラー で、イ はペルシャ語の不定語尾。そもそも「サライ」とはペルシャ語で「隊商宿:キャラバンのための小さな宿」のことである
サライ【(ペルシア)sarai】
読み方:さらい宿。旅の宿。
引用:weblioより サライ
サライは世界各国で使われる言葉
サライはペルシャ語由来の言葉ですが、ペルシャ語は周辺各国の言葉にも影響をおよぼしたため、トルコ語やウイグル語、ウズベク語カザフ語にも「宮殿」という意味で”サライ”という言葉が存在します。
”サライ”という言葉は世界各国の言葉で使われているのですね。
ペルシャ語 sara’i は、トルコ語を初めとするチュルク系(トルコ系)諸言語に入って、ウイグル語やウズベク語やカザフ語で sarai は「宮殿」の意味になりました。ヒンディー語やウルドゥー語などインド系諸言語にも入って、意味は「宮殿、館、家」です。
24時間テレビでサライが作曲された際の曲のテーマは「心のふるさと」。
ペルシャ語で「家・宿」の意味を持つサライという言葉が「ふるさと」のイメージに本当にピッタリとマッチしているため、歌詞に採用されたようですね。
サライの空ってどこ?
24時間テレビ『愛は地球を救う』のテーマソングで、番組の締めで必ず歌われる「サライ」。
歌詞の中で出てくる「サライの空」は一体どこの空を指しているのか調べてみたところ、おそらく曲のテーマである「心のふるさと」という点から考えると”ふるさとの空”という意味になりそうです。
さらに歌詞の意味をみると、「サライの空」とは故郷を旅立った主人公が最後にみた故郷の空を指しているといえます。
『サライ』の曲の中では1~3番の歌詞の中で必ず登場する「サライの空」という歌詞。
何度も繰り返し使われているということは重要な意味を持つ言葉であるとわかりますね。
サライの歌詞とその意味
「サライ」はふるさとを捨てて夢を追った主人公の心情をあらわした歌です。
歌は3番まで構成されているので、それぞれの歌詞やその意味を順にご紹介していきますね。
引用:YouTube動画より 「サライ」
サライの歌詞と意味:1番
まずはサライの1番の歌詞とその意味をご紹介します。
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遠い夢すてきれずに 故郷をすてた
穏やかな春の陽射しが ゆれる小さな駅舎
別離より悲しみより 憧憬はつよく
淋しさと背中合わせの ひとりきりの旅立ち
動き始めた 汽車の窓辺を
流れゆく景色だけを じっと見ていた
サクラ吹雪の サライの空は
哀しい程青く澄んで 胸が震えた
(引用:サライ歌詞より)
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1番では主人公が若い頃からの夢を叶えるため、故郷を捨てて出て行く様子が描かれています。
「穏やかな春の陽射しがゆれる小さな駅舎」というフレーズから、春に故郷を旅立った様子が分かりますね。
別れの悲しみよりも夢への憧れが勝った若者の心情を上手く表現しています。
「サクラ吹雪のサライの空」とは、春に故郷を発った主人公が最後にみた故郷の景色やその空ということなのでしょう。
サライの歌詞と意味:2番
次にサライの2番の歌詞とその意味をご紹介します。
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恋をして恋に破れ 眠れずに過ごす
アパートの窓ガラス越しに 見てた夜空の星
この街で夢追うなら もう少し強く
ならなけりゃ時の流れに 負けてしまいそうで
動き始めた 朝の街角
人の群れに埋もれながら 空を見上げた
サクラ吹雪の サライの空へ
流れてゆく白い雲に 胸が震えた
(引用:サライ歌詞より)
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2番では都会での生活にも慣れ始めた主人公の様子が描かれています。
失恋し、夢を追って故郷を捨てたのになかなか夢が叶わない葛藤でモヤモヤしているうちに夜から朝を迎えたシーンを現しています。
「この街で夢を追うならもう少し強くならなけりゃ」と、主人公自分自身を奮い立たせる姿が様子が印象的ですね。
サビでは都会の雑踏の中でふと故郷で最後に見た景色を思い出し、胸が熱くなる様子も描かれています。
サライの歌詞と意味:3番
最後にサライの3番の歌詞とその意味をご紹介します。
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離れれば離れる程 なおさらにつのる
この想い忘れられずに ひらく古いアルバム
若い日の父と母に 包まれて過ぎた
やわらなか日々の暮らしを なぞりながら生きる
まぶたとじれば 浮かぶ景色が
迷いながらいつか帰る 愛の故郷
サクラ吹雪の サライの空へ
いつか帰るその時まで 夢はすてない
サクラ吹雪の サライの空へ
いつか帰る いつか帰る きっと帰るから
いつか帰る いつか帰る きっと帰るから
(引用:サライ歌詞より)
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3番では主人公が故郷を懐かしむ様子が描かれています。
ふとアルバムを開き、若い頃の両親や幼い自分を振り返り「本当に幸せだった」と思い出にひたる主人公。
しかし、夢を達成していないから「まだ帰れない、まだ帰らない」と自分を奮い立たせる主人公の情景が浮かびますね。
「いつか帰る いつか帰る きっと帰るから」というフレーズには、夢を叶えたその時には必ず故郷の家族の元に帰るから今は頑張るしかないと主人公が自身を鼓舞する様子と、遠くから見守っていて欲しいと故郷の家族にメッセージを送っている様子が伝わってきます。
サライの誕生ヒストリー
「サライ」の曲の誕生ヒストリーは、1992年の24時間テレビの第15回放送記念のことです。
加山雄三さんがギターで作曲し、全国の視聴者から寄せられた愛のメッセージを基に谷村新司さんが代表作詞としてとりまとめ、それを24時間以内に1つの歌として完成させようという企画のもとで生まれました。
意味不明すぎる無茶な企画に、当時谷村新司さんは「絶対無理」と思っていたそうです(笑)
1992年の「サライ」誕生で初めて歌われた際のYouTube動画を発見!
番組内では「愛の歌」と呼ばれたそうですよ。
実は加山雄三さんと谷村新司さんは子供が同じ夏期講習に通う縁でそれまで“パパ友”として交流を深めていて、このサライの製作が初めての仕事での共演だったそうです。
完成した曲は以降、毎年24時間テレビのエンディングで谷村新司・加山雄三のメインボーカルにで出演者や全国各地の系列局のパーソナリティ・ボランティアで大合唱されてきました。
子供が同じ夏期講習に通う縁でそれまで“父兄”として交流を深めてきた2人だったが、仕事での共演は初めてだった。
まとめ
今回は「サライの意味って何?サライの空ってどこなのかや歌詞の意味も」と題してお送りしました。
24時間テレビ「愛は地球を救う」のテーマソングで有名な曲の「サライ」。
そもそも”サライ”の言葉の意味を調べたところ、24時間テレビのサイトでは「ふるさと、砂漠の中のオアシス」というニュアンスで使われているようですが、本当の意味はペルシャ語に由来し、「宮殿、館、家」「隊商宿:キャラバンのための小さな宿」という言葉をさします。
24時間テレビでサライが作曲された際の曲のテーマは「心のふるさと」で、ペルシャ語で「家・宿」の意味を持つサライが「ふるさと」のイメージにマッチしたため、歌詞に採用されたようです。
「サライ」は1992年の24時間テレビの第15回放送記念で、加山雄三さんがギターで作曲し、全国の視聴者から寄せられた愛のメッセージを基に谷村新司さんが代表作詞としてとりまとめ、それを24時間以内に1つの歌として完成させようという企画のもとで誕生しました。