2025年参議院選挙で注目！日本保守党選挙情報まとめ

2025年7月21日、日本保守党にとって記念すべき日となりました。弁護士の北村晴男氏（69）が比例代表で約97万票を獲得し、個人得票数でトップとなって初当選を果たしました。続いて百田尚樹代表も当選が確実となり、同党として参議院で初の2議席を獲得する快挙を成し遂げました。

北村氏の97万票という得票数は、比例代表における個人得票では圧倒的な数字であり、同氏の知名度と実績が有権者に高く評価されたことを示しています。一方、百田代表は作家として培った知名度と、ユーチューブでの政治発信活動が功を奏し、幅広い支持層を獲得しました。

この結果は、2023年10月に結党されたばかりの新興政党としては異例の成果であり、日本の政治史において新たな1ページを刻むことになりました。選挙区選に5人、比例選に4人の計9人を擁立した同党にとって、2議席獲得は十分な成果といえるでしょう。

日本保守党の躍進ぶりは得票数にも現れています。同党は比例代表で約298万票（得票率5.0%）を獲得し、共産党の約286万票（4.8%）を上回る結果となりました。これは結党から1年余りという短期間で築き上げた支持基盤の強さを物語っています。

特筆すべきは、同党の得票が全国的に広がりを見せたことです。東京や大阪などの大都市圏だけでなく、地方部においても一定の支持を獲得しており、保守層の受け皿として機能していることが明確になりました。

この得票数は、既存の保守政党に対する有権者の不満や、新しい保守勢力への期待を反映したものと分析されます。特に、移民政策や安全保障問題に対する同党の明確な立場が、従来の政党では満足できない保守層の支持を集めたと考えられます。

日本保守党の経済政策の目玉は、食料品（酒類を含む）の消費税率を恒久的に0%にするという画期的な提案です。この政策は、物価高騰に苦しむ国民の生活を直接支援する具体的な解決策として、多くの有権者から注目を集めました。

さらに同党は、地方税減税の全国推進、ガソリン税の減税、所得税減税といった包括的な減税政策を掲げています。これらの政策は、家計の負担軽減を最優先に据えた実用的なアプローチとして評価されています。

従来の政党が増税や財政再建を重視する中で、同党の大胆な減税政策は明確な差別化要因となりました。特に食料品消費税0%という分かりやすい公約は、日常生活に直結する政策として幅広い年齢層の支持を獲得する要因となったのです。

日本保守党の安全保障政策は、憲法9条の改正を明確に打ち出している点で注目されます。同党は「自衛のための実力組織の保持を明記する」として、具体的な改正内容を示しています。

また、「スパイ防止法」の制定と諜報専門機関の整備を重点政策に据えており、国家安全保障の強化を図ろうとしています。これらの政策は、近年の国際情勢の変化や周辺国の軍事的脅威の高まりを受けて、多くの保守層から支持を得ています。

防衛力強化については、単なる装備増強ではなく、法的基盤の整備から情報収集体制の構築まで、包括的なアプローチを提示している点が特徴的です。これにより、現実的な安全保障政策を求める有権者の期待に応えることができたと考えられます。

同党が「最重要課題」として位置づけているのが移民政策の是正です。現在の政府が推進する外国人労働者の受け入れ拡大に対して、同党は慎重な姿勢を示し、国内雇用や治安への影響を重視する政策を掲げています。

スパイ防止法の制定については、経済安全保障の観点からも重要な政策として位置づけられています。技術流出や機密情報の漏洩を防ぐ法的枠組みの整備は、多くの企業や研究機関からも注目されている課題です。

これらの政策は、グローバル化が進む中で日本の独立性と安全性を確保するという、同党の基本理念を具現化したものといえます。既存政党では十分に議論されてこなかった分野での明確な方針提示が、保守層の強い支持を集める要因となりました。

百田尚樹代表の政治家としての特徴は、作家として培った発信力と表現力にあります。『永遠の0』『海賊と呼ばれた男』などのベストセラー作家として築いた知名度は、政治の世界においても大きな武器となりました。

選挙期間中の街頭演説では、「漫才スタイル」と評される独特のスピーチで聴衆の注目を集めました。「4人のうち、自分が一番どべだったらかっこ悪い」といった親しみやすい表現で、堅い政治の世界に新風を吹き込みました。

また、放送作家としての経験を活かした分かりやすい政策説明は、政治に関心の薄い層にも訴求力を持ちました。複雑な政治課題を身近な言葉で説明する能力は、同代表の大きな強みとなっています。

百田代表が確立した新しい政治コミュニケーションの手法が、ユーチューブを活用した直接発信です。選挙当日の夜には、党のユーチューブチャンネルで開票状況を生配信し、従来のメディアとは異なる形での情報発信を行いました。

この手法は、特に中高年の保守層に強くアピールしました。テレビや新聞などの既存メディアに不信を抱く層に対して、直接的で透明性の高い情報提供を行うことで、信頼関係を構築することに成功したのです。

ユーチューブ配信では、政策の詳細な説明から日常的な政治観の共有まで、幅広いコンテンツを提供しています。この継続的な発信活動が、同党の支持基盤拡大に大きく貢献したことは間違いありません。

比例代表個人得票数トップ！

北村晴男氏が97万票という圧倒的な個人得票数を獲得した背景には、長年にわたる弁護士としての実績と知名度があります。特にテレビ番組への出演を通じて築いた「正義感の強い弁護士」というイメージは、有権者に強い印象を与えました。

同氏の得票の特徴は、幅広い年齢層からの支持を集めたことです。若年層からは正義感あふれる姿勢が支持され、中高年層からは豊富な実務経験が評価されました。この幅広い支持基盤が、個人得票数トップという結果につながったのです。

また、同氏の政治に対する真摯な姿勢と、専門知識に基づいた政策提言も高く評価されました。法律の専門家としての視点から提示される政策案は、説得力があり、有権者の信頼を獲得することができました。

北村氏の法曹界での豊富な経験は、国政における立法活動に大きな価値をもたらすと期待されています。特にスパイ防止法の制定や憲法改正といった、同党の重点政策の実現において、法律の専門家としての知見は不可欠です。

同氏はこれまで、企業法務から刑事事件まで幅広い分野での弁護士活動を展開してきました。この実務経験は、現実的で実効性のある法案作成に活かされることが期待されます。

また、法曹界のネットワークを活用した政策立案や、他の法律系議員との連携も可能となります。これにより、日本保守党の政策実現能力が大幅に向上することが予想されます。

日本保守党の組織運営において重要な役割を果たしているのが、有本香事務総長です。ジャーナリストとしての豊富な経験と、政治情勢に対する深い洞察力を持つ同氏は、党の政策立案から選挙戦略まで幅広く関与しています。

選挙期間中にはニコニコ生放送での政策説明を担当するなど、メディア戦略においても中心的な役割を果たしました。同氏の冷静で論理的な説明は、政策の理解促進に大きく貢献しています。

党の組織体制は、百田代表の発信力、有本事務総長の政策立案能力、そして各分野の専門家による政策ブレーンという三層構造で構築されています。この体制により、効率的で機動力のある党運営が実現されています。

2議席獲得により、日本保守党は国政政党としての地位を確立しました。参議院での発言権を得たことで、政策提言や質疑を通じて政治的影響力を行使することが可能となります。

今後の戦略としては、参議院での活動実績を積み重ねながら、次期衆議院選挙での議席拡大を目指すことが想定されます。特に、比例代表での強さを活かして、全国規模での組織拡大が重要な課題となります。

また、他の保守系政党や議員との連携も重要な戦略となります。政策的に近い立場の勢力との協力関係を構築することで、より大きな政治的影響力を発揮することが可能となるでしょう。

日本保守党の最大の特徴は、従来の保守政党とは異なる明確な政策スタンスにあります。特に消費税減税という経済政策は、財政規律を重視する自民党とは一線を画す大胆な提案として注目されました。

また、移民政策に対する厳格な姿勢や、憲法改正への積極的な取り組みも、既存政党との差別化要因となっています。これらの政策は、保守層の中でも特に「強い保守」を求める有権者の支持を集めました。

さらに、ユーチューブやSNSを活用した新しい政治コミュニケーションスタイルは、従来の政治手法とは大きく異なります。この革新的なアプローチが、政治に新鮮さを求める有権者の心を捉えることに成功したのです。

今回の参議院選挙での日本保守党の躍進は、今後の国政選挙に大きな影響を与えることが予想されます。保守層の一部が既存政党から新興政党に流れるという政治地図の変化が鮮明になりました。

次期衆議院選挙では、同党がさらなる議席拡大を目指すことが確実視されています。特に、小選挙区制での勝利を目指して、地方組織の強化と候補者発掘が重要な課題となります。

長期的には、日本の政治における保守勢力の再編成につながる可能性もあります。従来の保守政治に満足しない層の受け皿として機能することで、政治全体の活性化に貢献することが期待されます。