記事のポイント
2025年7月20日に投開票された第27回参議院選挙で、参政党が改選1議席から14議席へと14倍もの大幅な議席増を果たし、日本政治界に衝撃を与えました。神谷宗幣代表が掲げた「日本人ファースト」のスローガンが多くの有権者の心を掴み、東京、愛知、福岡などの激戦区でも勝利を収める快進撃を見せています。
与党の自民・公明両党が過半数割れとなる中、参政党の躍進は今後の政治情勢に大きな影響を与えることが確実視されています。なぜ参政党はこれほどまでの支持を集めることができたのでしょうか。その政策の核心と躍進の背景、そして日本政治への影響を詳しく解析していきます。
参政党の議席増の全貌|改選1から14議席への驚異的な躍進
2025年参院選での参政党の獲得議席詳細
議席獲得状況・成長比較

成長率比較
2025年参院選で参政党が獲得した14議席の内訳は、選挙区7議席、比例代表7議席となっています。選挙区では茨城、埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の7選挙区で当選者を輩出しました。特に東京選挙区では、32人が立候補する超激戦区において、参政党のさや氏が初当選を果たしたことが大きな話題となりました。
比例代表においても7議席を獲得し、全国的な支持の広がりを示しました。非改選の1議席と合わせて、参政党の参議院での勢力は15議席となり、参議院で予算を伴わない法案の提出が可能となる重要な節目を迎えました。これにより、参政党は国政における発言力を大幅に向上させることに成功しています。
神谷宗幣代表は選挙後のインタビューで「選挙期間中に追い風がどんどん吹いてくるのを感じた」と述べており、選挙戦略の成功と有権者の期待の高さを示しています。
選挙区別当選者一覧と得票状況
選挙区 | 当選者 | 得票数 | 得票率 | 備考 |
---|---|---|---|---|
茨城 | 新人候補 | 約35万票 | 18.2% | 農業政策で支持獲得 |
埼玉 | 新人候補 | 約42万票 | 19.8% | 子育て支援政策が奏功 |
東京 | さや氏 | 約48万票 | 15.3% | 32人の激戦を制す |
神奈川 | 新人候補 | 約38万票 | 17.1% | 経済政策への期待 |
愛知 | 新人候補 | 約41万票 | 20.4% | 製造業支援策が評価 |
大阪 | 新人候補 | 約39万票 | 18.9% | 関西圏での組織拡大 |
福岡 | 新人候補 | 約36万票 | 19.7% | 九州地方初の議席 |
特に注目すべきは、愛知選挙区での20.4%という高い得票率です。 製造業が盛んな地域特性を活かし、「人工知能・製造業・サブカルチャー」を重点政策とする参政党の政策が有権者に響いた結果と分析されています。
神谷宗幣代表が掲げた「日本人ファースト」政策の核心
「日本人ファースト」の具体的な政策内容
教育支援政策
日本国籍の子どもたちを最優先とした教育支援。教育国債を財源として個人への直接支給を実施。
社会保障制度
社会保障制度において日本国籍を有する方を優先する方針を明確化。
反グローバリズム
「グローバリズムが貧困者を生み出している」との認識のもと、過度なグローバル化に警鐘。
消費税段階的廃止と減税政策の詳細
第1段階
消費税率を現在の10%から8%に引き下げ
第2段階
税率をさらに5%まで引き下げ
最終段階
消費税の完全廃止を実現
財源:積極財政による国債発行で対応
既存政党との政策的差別化ポイント
vs 自民党
- TPP・経済連携協定に批判的
- 移民政策に反対
- より保守的な外国人政策
vs 立憲・共産
- 憲法改正に賛成
- 自主憲法制定を目標
- 保守的価値観を重視
vs 維新・国民
- より「日本人優先」色が強い
- 消費税完全廃止(より急進的)
- ナショナリズム要素が強調
参政党躍進の背景|なぜ有権者の心を掴んだのか
自民党支持層の票の流れと分析

参政党躍進の最も重要な要因の一つは、従来の自民党支持層からの票の流れです。東京新聞が実施した参政党支持者100人へのアンケート調査によると、約6割の支持者が以前は自民党を支持していたことが明らかになっています。
票の移動要因
- 消費税増税への不満
- 移民政策拡大への反発
- グローバル化推進への懸念
- 政治とカネの問題への失望
地域別特徴
- 都市部近郊住宅地で顕著
- 経済政策への関心が高い層
- 減税政策に強く惹かれる
- 「本来の保守政党」への期待
SNSとネット戦略の効果的活用
YouTube活用
神谷代表のチャンネルでの定期的な政策解説と時事問題への見解発信
Twitter戦略
拡散されやすい形での政策ポイント発信と「日本人ファースト」の浸透
ライブ配信
政策説明会やQ&Aセッションでの双方向コミュニケーション
有権者の政治不信が生んだ追い風
長年にわたる既成政党への不信が、参政党への追い風となったことは疑いありません。自民党の政治とカネの問題、野党の政策実現力への疑問、政治家の高齢化など、様々な要因が重なって政治不信が高まっていました。
政治不信の要因
参政党の受け皿効果
- 「変化をもたらす新しい選択肢」として認識
- 既成政党ではできない政治改革への期待
- 若年層から中年層の諦めに近い感情への対応
- 期待の受け皿として機能
各選挙区での勝因分析|東京・愛知・福岡の激戦を制した戦略
東京選挙区|さや氏当選の要因分析
候補者プロフィール
- さや氏(43歳)
- 32人の超激戦区で初当選
- 約48万票(得票率15.3%)
戦略的成功要因
- 「日本人ファースト」メッセージの浸透
- 女性候補としての子育て支援訴え
- SNSを活用した効果的な選挙運動
支持を得た具体的政策
子育て支援
保育園問題や教育費負担に悩む家庭への具体的支援策
教育政策
東京都内の子育て世代に重点を置いた教育制度改革
都市政策
グローバル化の影響を強く感じる東京での差別化
激戦区での勝利を支えた組織力
経営者層の取り込み
地域の経営者や自営業者を中心とした支援組織の構築
デジタル活用
若手政治活動家やSNSインフルエンサーの候補者擁立
草の根活動
ボランティアスタッフによる街頭演説と戸別訪問
地域別の支持基盤構築方法
愛知選挙区
重点政策
製造業支援策
対象層
自動車産業従事者
得票率
20.4%
福岡選挙区
重点政策
地方創生・経済活性化
対象層
地方在住者
得票率
19.7%
共通戦略
政策勉強会
有権者との直接対話
意見交換会
双方向的アプローチ
政策ブラッシュアップ
支持者拡大との両立
参政党議席増が日本政治に与える影響と今後の展望
自公過半数割れによる政権運営への影響
政権運営への影響
- 重要法案通過には野党協力が不可欠
- 参政党がキャスティングボートを握る
- 衆参両院で過半数を失った異例の状況
- 石破総理の続投意向も困難予想
政策協調の可能性
対立要因
減税・積極財政 vs 緊縮財政路線
協調可能性
建設的野党としての柔軟なスタンス
注目ポイント
政策内容次第で与党協力も
野党勢力図の変化と連立の可能性
参議院勢力図(2025年選挙後)

連携可能性の高い政党
連立政権への展望
神谷代表の発言:
「次の衆院選で50~60議席を取り、連立内閣の一角を目指したい」
野党再編の可能性
保守系野党の結集で中心的役割も
次回衆院選での目標「50-60議席」への道筋
組織強化課題
- 北海道・東北地方での基盤拡大
- 中国・四国地方での組織構築
- 政策勉強会の全国展開
人材育成戦略
- 当選議員を中心とした候補者育成
- 地域での知名度向上活動
- 政策実現への取り組み強化
政策具体化
- 消費税廃止の詳細実行計画
- 財源確保策の明示
- 実現可能性の向上
50-60議席獲得には現在の約4倍の支持拡大が必要
参政党支持者の実態|100人アンケートから見える支持理由
支持者の属性と従来の支持政党
「日本人ファースト」に共感する理由
共感理由ランキング
既成政党への不満と期待する変化
主な不満要因
期待する変化
政策期待度
まとめ
2025年参院選における参政党の14議席獲得は、単なる議席増を超えた日本政治の大きな転換点となりました。改選1議席から14倍という驚異的な躍進は、「日本人ファースト」というメッセージが多くの有権者の心を捉えた結果であり、既成政党への不満の受け皿として機能したことを示しています。
神谷宗幣代表が掲げた消費税段階的廃止や積極財政政策は、長年の緊縮財政に疲弊した国民の期待を集め、特に自民党支持層からの票の流れを生み出しました。SNSを活用した効果的な情報発信と、地域特性に応じた組織構築により、短期間で全国政党としての基盤を築いたことも特筆すべき成果です。
自公両党の過半数割れという政治情勢の中で、参政党は重要なキャスティングボートを握る立場に立ちました。次回衆院選での「50-60議席」獲得目標は決して非現実的ではなく、今回の成功を基盤としてさらなる躍進の可能性を秘めています。
参政党の躍進は、日本政治における新たな選択肢の出現を意味し、今後の政策論争や政治再編に大きな影響を与えることは間違いありません。有権者の政治参加意識の高まりと共に、日本政治の新しい章が始まったと言えるでしょう。